EXHIBITIONS

「when pigs fly」

会期:2005年1月15日(土) – 2月5日(土)

You are not I.
No one but me could possibly be.
“You are not I” by Paul Bowles, from “The Delicate Prey And Other Stories” published in 1950,
Random House, New York

タカ・イシイギャラリーでは、2005年1月15日(土)から2月5日(土)まで、「when pigs fly」展を開催致します。本展は、1971年リヨン(フランス)生まれのChristine Rebetと1977年オスロ(ノルウェー)生まれのMai Hofstad Gunnesによる映像作品やドローイングなどをご紹介する企画展です。

[展覧会概要]
この展覧会のタイトルは、サラ・ドライバー監督のフィルム「when pigs fly(邦題:豚が飛ぶとき)」(1993年アメリカ映画)から来ている。これは、サラ・ドライバーが監督あるいはプロデューサーとして、ジム・ジャームッシュとともに制作してきた一連の実験的な映画作品から影響を受けたことに起因している。「when pigs fly」とは、アメリカの慣用的表現で、とんでもない、ありえないことを連想させる言葉である。

クリスティーヌの作品は、謎解きのように不思議で、ときにユーモアがあり、シュールレアリスティックな作風をもつ。本展では、彼女の代表作であるアニメーション作品「The Soul Hunter」(2003年)を上映する他、このフィルムのシナリオ原画から未発表の水彩ドローイングを10点程展示する。

「The Soul Hunter」は、昨年ニューヨークで行われたフランス短編映画祭においてべストアニメーション賞を受賞、今年のベルリン国際映画祭でも上映されて話題となった作品で、日本では今回が初上映である。また、パリで出版された作品集「GAME OVER」よりセレクトされた水彩ドローイングも一緒に展示される。

もう一方の出品作家マイの作品は、「Imagining how plants grow, I+II」(2002年)というフィルム・インスタレーションである。この作品は、植物が成長する様子を描く作業と消す作業を(朝の9時から夕方の4時の間に)何度も繰り返していく軌跡を16mmフィルムで撮影したものである。撮影は自然光で行われているため、微妙な光の強弱や天候の変化が画面には映し出されている。インスタレーションは、二種類の植物のドローイングが同じ早回しのスピードで、成長と消失を繰り返す二対のフィルムから構成されている。